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僕の伴侶は蜷局を巻く
第4章 4-結婚式-
ユウキは室内の照明を落とし、バルコニーに歩み出た。手にはシャンパンの入ったフルートグラスを二つ持っている。彼が近づくと、ミハルはビクッとした。クールな表情を装っているが、眉間に力がこもり、喉元の脈は速く、目には動揺が映っている。
「シャンパンは?」彼はグラスを差し出した。「緊張がほぐれる」
「緊張してませんっ」グラスを受け取りながら、ミハルは言った。

リラックスしていることを証明するかのように、ミハルはシャンパンを飲んだ。
「…夜景がきれいよ」彼女は海岸線を縁取る街の明かりに目を向けた。
「きれいなのは君さ。そのドレスを着ていると、まるで女神のようだよ」
ミハルは挑戦的に顎を上げた。「アナタは私をみんなに見せたいと言っていたけれど、何でなの?」
「そのドレスでここに来てほしかったし、おとぎ話のお姫様のようだから、ずっと着ていてほしかったんだ」

ミハルは再び海の方を向いた。
「おとぎ話は信じない主義なの」
「信じている者はいないさ」ユウキは手すりにもたれた。「たが、憧れるドラマだ」
「永遠のハッピーエンドはドラマだけ」
「確かに」ユウキはきっぱりと言った。「ハッピーエンドなどというのは完全に、おとぎ話の中だけの話だ。さあ、冷えるといけない…中に入ろう」
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