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僕の伴侶は蜷局を巻く
第5章 5-初夜
記憶がよみがえり、彼の体はうずいた。血が全身にめぐり、一点に集まっていく。甘い曲線を描くミハルの身体。うっとりするほどなめらかな肌。きちんとやり直そう。男と女の間であることが、本当はどんなに素晴らしいか。
だが、今夜ではない。ユウキは自分の体を見下ろし、悪態をついた。彼女のこんな状態を見せるわけにはいかない。
今の僕に必要なのは、倒れ込むほど走りこんで体に鞭を打たなくては。
ユウキはバスルームの中の輝く宝石に背を向け、室内プールを目指した。
ミハルがバスルームを出たとき、ユウキはいなかった。薄暗い部屋はガランとして、彼の不在が強調され、二倍の広さに感じられる。ミハルはためていた息を吐き出し、ドア枠から身を離した。私は何を予想していたの? さらなる対決? さらなる口論と、それに続く性の営み? いずれにしても、彼がいないのは、ありがたかった。
彼の痕跡を洗い流したくてシャワーを浴びてみたものの、効果はなかった。身体に焼きつけられた炎の記憶は、石鹸ごときで消えるものではない。いまこの瞬間も、今夜の記憶がよみがえり、肌がうずいている。
ユウキが憎い。性の虜になってしまった自分自身も腹立たしい。
だが、今夜ではない。ユウキは自分の体を見下ろし、悪態をついた。彼女のこんな状態を見せるわけにはいかない。
今の僕に必要なのは、倒れ込むほど走りこんで体に鞭を打たなくては。
ユウキはバスルームの中の輝く宝石に背を向け、室内プールを目指した。
ミハルがバスルームを出たとき、ユウキはいなかった。薄暗い部屋はガランとして、彼の不在が強調され、二倍の広さに感じられる。ミハルはためていた息を吐き出し、ドア枠から身を離した。私は何を予想していたの? さらなる対決? さらなる口論と、それに続く性の営み? いずれにしても、彼がいないのは、ありがたかった。
彼の痕跡を洗い流したくてシャワーを浴びてみたものの、効果はなかった。身体に焼きつけられた炎の記憶は、石鹸ごときで消えるものではない。いまこの瞬間も、今夜の記憶がよみがえり、肌がうずいている。
ユウキが憎い。性の虜になってしまった自分自身も腹立たしい。