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僕の伴侶は蜷局を巻く
第6章 6
ミハルは首を横に振った。「食べれないわ」
「わかった」ユウキはぞんざいに言い、玄関のドアのノブに手をのばした。「僕は書斎に行くよ。」
「そう…。大勢の敵を殺すにはそれなりの戦略を考えないといけないもんね」
彼女の噛みつくような言い方に、ユウキは背筋をのばし、ノブから手を離した。「頭痛がしても、僕を小バカにする元気はあるんだな」

ミハルは笑った。苦みのこもった、辛辣な笑い声だった。「否定しないの?」
「慎め、ミハル。夫の仕事を支持しろとは言わん。だが、僕が働かねば、父上はもはや、自分の身と大切な家族の家を維持していくだけの資金もないんだ。君も家族もとっくに路頭に迷っていた」
「そ!、そもそも、そうなったのはアナタのせいでしょう! 幕府を叩き潰し、私達を破産させておいて! 残酷で、血も涙もなくて、同族の魔族にまで手にかけた。のし上がるために大勢を殺し、犠牲で得たお金で威張らないでよっ!」

ミハルの胸は激しく上下し、肌に赤みが差している。彼女が熱く激する姿をユウキはじっくり堪能した。彼女は怒る姿も美しい。目は挑むように輝きを帯び、僕が怒りにまかせて行動を起こすことを期待しているのがよくわかる。その手にはのれない。

ユウキはミハルの顔のそばで壁に手をつき、身をかがめた。彼女の目が見開かれるさまを眺めながら、彼はもう一方の手で彼女の顔をそっとなぞった。
「何か問題があるか?」

ミハルは大きく息をのみ、顔をそむけた。「酒やタバコを嗜むように、アナタは人を殺すのが好きなんだわ」
「弁解したら、君は信じてくれるのか?」
「まさか!」

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