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僕の伴侶は蜷局を巻く
第7章 7
それに彼は、私にとって初めての男性だ。惹かれるのは、自然なことじゃないかしら。この先何がどうなっても事実はかわらない。
彼によって満たされ、我を忘れた瞬間を思い出し、ミハルの身体に力がこもった。自分の身体にそんな部分があることにも気づかなかったのに。
どうして、あっさり忘れられないのかしら。簡単だと思った。ずっと待たせるくらい、なんでもないはずだったのに。身体が彼のことばかり考える。もう一度彼と愛し合うとどうなるか…。
「ミハル?」
手を引かれて、彼女ははっとなった。
「大丈夫か?」
ミハルは目をしばたたき、我に返った。彼に見つめられ彼女は身震いし、身体に腕を巻きつけた。「か、考え事を…」状況を把握しようと、彼女は周囲を見まわした。どうか、何を考えていたか聞かれませんように。
「近くに喫茶店がある。牛乳がたっぷり入ったカフェオレでも飲むか?」
岬周辺の荒涼とした雰囲気も刺激的だが、穏やかな湾を為して町の一辺を形成するこのあたりも、また格別だった。いまは雲の中から太陽が僅かに覗いているものの、恐らくは長くは続かないだろう。
彼によって満たされ、我を忘れた瞬間を思い出し、ミハルの身体に力がこもった。自分の身体にそんな部分があることにも気づかなかったのに。
どうして、あっさり忘れられないのかしら。簡単だと思った。ずっと待たせるくらい、なんでもないはずだったのに。身体が彼のことばかり考える。もう一度彼と愛し合うとどうなるか…。
「ミハル?」
手を引かれて、彼女ははっとなった。
「大丈夫か?」
ミハルは目をしばたたき、我に返った。彼に見つめられ彼女は身震いし、身体に腕を巻きつけた。「か、考え事を…」状況を把握しようと、彼女は周囲を見まわした。どうか、何を考えていたか聞かれませんように。
「近くに喫茶店がある。牛乳がたっぷり入ったカフェオレでも飲むか?」
岬周辺の荒涼とした雰囲気も刺激的だが、穏やかな湾を為して町の一辺を形成するこのあたりも、また格別だった。いまは雲の中から太陽が僅かに覗いているものの、恐らくは長くは続かないだろう。