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僕の伴侶は蜷局を巻く
第7章 7
「やることが徹底しすぎじゃない?」うながされてテーブルに向かいながら、ミハルは言った。
「僕は紙コップを何度も使う推奨派だが、君に紙コップは似合わない」
「…品を忘れかけてたわ。ありがとう」ミハルはユウキが立っていたことに気づいた。椅子がないのは事前に伝えてくれたのかしら。ウェイターの彼も人間ではないけど座れる。拾い集めた宝物をテーブルに置いて、コーヒーカップで乾杯するふりをした。「水遊びの無事を祝って」
ユウキとしても先ほど声を荒げたことに少し反省したようだ。彼は深く息を吸い、空を仰いだのち、ミハルに視線を戻した。それから口元にかすかな笑みを浮かべ、カップを合わせる。
「これはどうする?」彼は貝殻を示した。
「さあ?」ミハルは正直に答えた。「単に、とてもきれいだから。貝殻を見ると、どうしても拾ってしまうのよ」
コーヒーを飲み終え、ユウキの主張で、二人は海沿いに来た道を戻りはじめた。彼はミハルの貝殻をポケットに入れ、じゃらじゃら鳴らしながら、波打ち際の少し上を歩きミハルは水をはねかしながら泡の中を進んだ。砕ける波を避けて彼女が跳びはねる姿に、ユウキの口元はほころんだ。
「僕は紙コップを何度も使う推奨派だが、君に紙コップは似合わない」
「…品を忘れかけてたわ。ありがとう」ミハルはユウキが立っていたことに気づいた。椅子がないのは事前に伝えてくれたのかしら。ウェイターの彼も人間ではないけど座れる。拾い集めた宝物をテーブルに置いて、コーヒーカップで乾杯するふりをした。「水遊びの無事を祝って」
ユウキとしても先ほど声を荒げたことに少し反省したようだ。彼は深く息を吸い、空を仰いだのち、ミハルに視線を戻した。それから口元にかすかな笑みを浮かべ、カップを合わせる。
「これはどうする?」彼は貝殻を示した。
「さあ?」ミハルは正直に答えた。「単に、とてもきれいだから。貝殻を見ると、どうしても拾ってしまうのよ」
コーヒーを飲み終え、ユウキの主張で、二人は海沿いに来た道を戻りはじめた。彼はミハルの貝殻をポケットに入れ、じゃらじゃら鳴らしながら、波打ち際の少し上を歩きミハルは水をはねかしながら泡の中を進んだ。砕ける波を避けて彼女が跳びはねる姿に、ユウキの口元はほころんだ。