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僕の伴侶は蜷局を巻く
第7章 7
バスルームの中央にミハルを立たせたのち、彼はシャワーの蛇口をひねり、湯が出るのを待った。

続いてユウキは、寒さのためきつく組まれたミハルの腕をほどき、濡れたTシャツとパレオを脱がす間も、彼女はずっと彼にもたれて震えていた。
「ほら」ユウキはぞんざいに言い、その場を離れて、ドアに向かった。バカなことをしでかす前に、出ていかなければ。「あとは大丈夫だな」
「ありがとう」

消え入りそうな、か細い声だった。張りつめた何かを感じ、ユウキは振り返った。ミハルは胸の前で腕を交差させて立っている。シャワーから立ち上がる湯気が全身を包み、この世のものとは思えない雰囲気をかもしている。まるで、どこかの別の世界からやってきた生命体のようだ。こんな美しい光景は見たことがない。このままここを出ていくことを思うと、ユウキは本当に体が痛かった。

ミハルは目を見開き、身じろぎもしないで立っている。もちろん彼女は、僕が出ていくのを待ているのだろう。そうとも、くそ、さっさと出ていくんだ。彼女を抱き寄せ、我を忘れる前に。

ミハルは、自分から誘うほどには求めていないのだから。僕が誘えば喜んで応じるだろうが。この三日間の態度が、はっきりと物語っている。自分からけっして求めないと、心に決めているに違いない。

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