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half. ~Sweet blood~
第13章 遭遇、死んだ目…
「では、そろそろ本題に入りますね…」
表情一つ崩さず矢田は話を進める。
「こんなに綺麗に着飾った子が、他人の手で汚されていくのを見たくはありませんか?」
自分の手で育て上げた子を他人に壊させる事が快感だと力説する矢田。カンナだけではなかった…純人間の子供も何人かいると…
「それはいい話じゃないですね」
声のトーンを落とし、反論するように。
続けて昂は言った。
「カンナさんが大切じゃないんですか?」
「貴方だってそうでしょ?物珍しいからhalfなんかと居るんじゃないですか?大金叩いて買ったんだ、存分に楽しめなきゃ意味ないでしょ?」
最後のメインディッシュの為に、今まで贅沢させ金をかけてきた。対して愛だの、情だのは一切ないと言い切る。
「ルシアの事は大切です」
「あぁ、でもやることはやってますよね。男同士で。貴方も私と同類じゃないですか?halfじゃなければ要らないでしょ」
「そんな体の繋がりがなくても…一緒に居たいと思えるつきあいをしてきていますから」
「じゃぁ…パーティーには参加して頂けないと?」
「興味もありませんね」
暫く黙り込んだ矢田は断りきれない事を言い出してきやがった。俺は盛大に溜め息をつき、昂を見上げる。
「行くだけだ…」
「物わかりのいい方で良かった」
矢田は車を用意させると俺たちを車に押し込むようにし、連行する。