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half. ~Sweet blood~
第13章 遭遇、死んだ目…
《halfが居ると言えば無理にでも奪いに来る奴らは山ほど居ますからね。その手の好き者にリークしてもいいんですが…》
口調はとても穏やかだった。
悪意なんてありませんって顔してえげつない事を言う。せっかくルシアが心を開きだし、新しい生活を始めた矢先…そんな事を言われれば、断れる訳がない。
「ルシア…ごめ…んな」
「いいって、あんな風に言われたんじゃ…しょーがねーよ。すぐ帰りゃいい」
重苦しい空気の中陽気に話す
「貴方方は本当に鑑賞していただくだけです。別室でリアルタイムに見てもらい、万が一同じようになりたいと思えば仲間になってもらいたいです。その為に呼ぶんですからね…私も会社を背負う身なので、手荒な事して表沙汰になるのは控えたいですから。なのである程度時間が経ちましたら、部屋の鍵をあけ非常口からいつでも帰れるようにします」
「本当ですね」
「はい、本当です。目的は同じhalfを飼うもの同士、趣味が分かりあえる事ですからね。参道していただけないなら、しょうがない事ですよ」
飼う。
飼うね…俺は昂に飼われてる気はこれっぽっちもしねーんだよな。いつだって対等じゃないか…
カンナは飼われてんだな。
あーぬるま湯に浸かってたからな、忘れていたんだ。halfは主に忠実じゃなきゃいけねー。それが…halfの生き方なんだ。
そんなクソみたいな定義を思いだし
フンと鼻で笑っていた。
《自分がないってのもどーかと思う》あれは俺が自分自身に対して言った言葉だったのかもしれないな…。