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half. ~Sweet blood~
第13章 遭遇、死んだ目…
「昂、俺のど乾いたんだけどー」
「やめとけ、何か入ってたら嫌だろ?」
「薬とか俺効かないと思うけど、やっぱだめだよなー」
「変な飲み物と、俺の血どっちがいー?」
「血っ、そこは譲れねーよ」
「だろ?じゃぁやめとけ」
「はいはい」
今いる部屋は正方形。
全面フローリングに会場が見える所だけガラス。ソファにベット、冷蔵庫にテレビ。シャワールームにトイレ完備。普通に生活出来てしまいそうな部屋だった。
円状になっている会場が一望できてしまう。ガラスからは他の部屋もみることができた。同じような作りの部屋が会場の周りを一周している。
俺達だけじゃない…
他の部屋にも人がいたんだ…
でも俺たちと違うのは…
服を着ていない若い男がいて、その男の主人らしき奴。いかにも…みたいな奴ばかりだった。
「昂あれみろよ、まじでやべー」
視線の先には全身を麻縄で縛られ天井にある滑車で吊される男。アイマスクをされ猿轡を噛まされ、蓑虫のようにぶら下がる…
「あんまり見るな」
口ではそう言った昂も視線は他の部屋に釘付けだった…
「ハードSMってやつかな」
「ルシアお前生き生きしてんな」
「初めて見るからな」
「頼むから目覚めないでくれよ」
「やってみなきゃ分かんねーよ」
挑発的な態度で昂の隣に座る。
「家…帰ってから…な」
「今日は激しいやつな」
この状況に感化されたのか、いかにも嬉しそうに話すルシア。俺ノーマルだから、何がいいのか分かんねー…
「はいはい、分かったから大人しくしてろ」