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half. ~Sweet blood~
第4章 halfと、quarter…
「俺たちはhalfって言われるだけあって、人間とvampireのhalfだ。純vampireってのはな、多少好みとかあるだろうけどお構いなしに致死量の血液吸うからな。それも1人じゃなく満足するまでだ」
「死ぬまで、って事か」
「あぁ、今は純vampireは居ないけどな」
「halfはいんのにvampireはいないってどーゆー事だよ」
「仮にもhalfは半分人間だからな、人間の心みたいな部分が残ってんだよ。でもvampireってのはな、優しい訳ねーじゃん。だからだよ、生きてたら俺たちhalfだって危ねーから大昔にvampireを退治したんだとさ。その変わりhalfの俺達だってこうやって純人間の香りを嗅げば血が欲しくなるから、島で関係を絶ってたんだよ」
「いや、今お前日本に居るだろーが」
「居るのはガキばっかだろ?大人になったhalfが来てたらさすがにやばいだろーけどな」
「何でだよ」
「俺たちみたいに教えられてないだろ、純人間との共存方法を。生まれてからずっと純人間に従うって言われてんだからな、まず襲う事なんかねーし」
「ほー、なんか良く分かんねーけど事情があんだなhalfってもんもよ」
「それに」
「それに?」
「基本的にhalfって優しいんだよ。純人間のいいとこどりみてーなもんだからな、こうやって売って金にしてるけどな親は泣くんだぜ?vampireの部分なんて血吸うだけみてーなもんだし」
「優しさとか分かんねーんだろ」
「慣れてねーだけだ、そう育てられたからな。純人間のいい所は相手の気持ち考えてやれる事とかだろ、まぁ…中にはえげつねーやつもいるけど。だからhalfがいたって特に害はねーよ。自分で言うのもなんだけど」
「えげつねーやつね…」
「その証拠に歯の跡残んねーだろ」
「そう言えばそうだな」
《えげつない》俺はオークションにくる連中が脳裏に浮かんだ。金で人を買うやつらが。