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half. ~Sweet blood~
第6章 達希の、香り…


「居そうな場所分かんねーの?日本中って言ったけど、さすがにきついからな。せめて的決めてからにしろよ」


「的…か」


「ずっと嗅いでるのもきついんだよ、特にどーでもいい香りはな」


「ユキ、とりあえず白瀬って名前を虱潰し当たるか、俺たちは無理だったけど万が一達希がいればルシアが香りで分かるかも知れねーから」


「だな…今はそれくらいしかできねーか」


「白瀬ってやつはタツキの事かよ」


「違う…遊人会で達希を買ったやつだ」


「ふーん、タツキの主な訳か」




必死に探してるみたいだけど、生きてんのかよ。何年も探してこれだろ?もう主に壊されてんじゃねーのか?まぁ、居なきゃ居ないで俺は困んないんだけどな…



「明日から白瀬を探す」

「…はいはい」



その後雪斗と昂は夜中まで《白瀬》ってやつの家を何百件とリスト化していた。どこかでタツキが助けを求めていると信じて。



「ハァ…やばいな、気狂うわ」



雪斗と昂の香りで満たされる部屋、マスクなんて意味ねーんだよ。もうさっきからウズウズしてんのによ…いい加減パソコン止めてくんねーかな。


溜め息が漏れる。
伸び始める歯を指先で弄りながら考えた。


にしてもタツキって奴の香り…良い香りじゃなかったな。雪斗や昂の知り合いならもっと甘くても良さそうなのに…絶対吸いたくない香りだった…


探す価値あんのかよ…



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