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half. ~Sweet blood~
第8章 難航、その先に…



「純人間も大変だな、人の事まで考えなきゃいけねーのかよ。俺は自分でいっぱいいっぱいだな」


「島に友達とか居なかったのかよ」


「そんなの居ねーよ」


《サヨナラ》オークション会場で言った奴の顔が浮かぶ。友達でもなければ身内でもない、ただ無機質に放たれた言葉。意味はないんだろうけど、サヨナラの意味は俺でも分かる。永遠に会うことのない最後の言葉…

あいつがどんな気持ちで言ったかなんて、どうでもいい。「あぁ、別れがきた」それ位にしかとらえていない。




「きっと大切な人が出来たら、ルシアにも分かるさ。まだ出会ってないだけで」


「そんなのいらねーよ、俺にいるのは主だけで十分だからな。今は雪斗がいれば特に問題ない」


「ルシアって何年生きてきた」


「さぁ…純人間にしてみたらお前らより年だろうな」



足を伸ばし寝る体制に入るルシアさま寂しそうな顔一つする事無く瞼を閉じた。



「感情がまるでねーな」


「ユキ…その言い方は良くないだろ。ルシアに八つ当たりすんな、そーゆー生き方してきたんだ」


「八つ当たりなんかしてねーよ」




確かに苛ついてた、でもそれだけじゃねー。達希を悪く言われてるみたいで嫌になった…






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