この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
half. ~Sweet blood~
第8章 難航、その先に…
「ナイフそのままに、しててくれてるなんてアイツ優しい所あるじゃん」
「い…いから…早くしろよ…っ」
「舐めてる間に出血多量で死んだらどーする?それより…もっといい方法あるだろ、雪斗」
「っ…じゃ…死ん…だ…方がマシ…だ」
「はぁ…残念。仲間になれるチャンスだったのにな」
「ルシア、ユキ助けてくれって…マジ死んじまうって…」
痛さから意識を朦朧とさせ
瞼がゆっくりと落ちていく。
「痛さで目覚まさしてやるよ」
ニタァと笑い舌を出すとナイフを引く抜く。あふれ出る血を吸いながら、傷口に舌を這わせた。
「ガハッ…っ…くっ…っ…」
急所は避けてるんだけどな…傷口塞がるまで雪斗保つか…?マジ冗談抜きで出血多量で死んだらどーしよ…
徐々に閉じていく傷口…
あーあ、つまんねー。
雪斗がquarterになるチャンスが台無しだ。
「ごちそうさん」
「っ…ハァ…ハァ…」
息の整わない雪斗はわき腹に触れながら、微かに笑っていた。いや…そう見えただけかも知れない…。