この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
half. ~Sweet blood~
第1章 サヨナラと、出会い…
「足りたのかよ」
「あぁ、腹いっぱいだ」
「やっぱり痛いんだな」
「当たり前だろ、俺は先に言ったぞ」
口内に残る血を舌で味わいながら
満足げな表情で笑う。
「あぁ、後言っとくけどまだ立つなよ。慣れないと貧血で倒れるからな。まぁ、一応加減したつもりだけどな」
「つもりって、おい」
こんな美味い血初めてだ。
癖になる位良かった。
「寝る」
「はぁ?ふざけんなよ、まじ勝手なやつ」
再びマスクをかけソファに横になり瞼を閉じた。
「はぁ…」
雪斗の溜め息がしたが気にならない。
だってそれ位満足したんだ。
「うわっ、っ…」
ルシアの忠告を無視して立ち上がったら、まじで倒れた。体力とか自信あったんだけどな。
机を支えに立ち上がりルシアを見下ろす。
「おもしれーじゃん」
首に手をやり傷跡を探すが、やはり綺麗になっている。
halfねぇ。
普通のガキにしか見えねーけどな。