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half. ~Sweet blood~
第10章 偽りと、確かな気持ち…
「おいで」
隣に座り薄暗い部屋の中でルシアの手をひいた。俺に跨がりストンと腰をおろし、首に冷えた手を乗せる…首元に顔を寄せ確かめるように匂いを嗅ぐ。鼻息がかかり意識がそこに集中した…
「痛いだけじゃない」
「え…?」
「血吸われてる時痛いだけじゃないだろ」
「分かんないけど、最初はチクってする」
「俺が加減してるからな」
「加減しなかったらどーなんの?」
「気持ちいいだろーなー」
「血吸われてんのに?」
「あぁ、vampireに血すわれる時って…相当快感らしいぞ。俺には分かんねーけど、飲む側だから」
「でも結構吸うんだろ」
「俺はコップ1杯位にしてやってる、だから相手が快感味わえる位吸ってみたいもんだな」
「やめてね…?」
「分かってるよ、じゃぁ…いただきます」
唇に走る痛みは最初だけで、ルシアの喉が鳴りだせば痛みよりも舌の感覚が気になる。荒い息遣いに、舌が絡む音…それは俺の興奮要素には十分過ぎた。
「んっ、っ…る…しぁ…」
ルシアの腰に手を回し引きつける。
気付いてしまったんだ…
「っ、ハァ…立ってんの?」
腰を引きつけた事によって、ルシアの下半身が腹部に当たる。服の上からでも分かる位に硬さを帯びたそれは、ジーンズの下で窮屈そうに主張する…
「ハァ、ハァ…知ら、ねーよ…」
唇を貪り続けるルシアはぶっきらぼうに答え、離れるように腰を後ろにひいた…