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好きと言って
第5章 人は忘れじ
いつも明るくて楽しいレン先輩からは想像もつかないような
荒々しいキスだった。

「んぁっっっ・・・」

私の舌に夢中で吸いつくレン先輩に私も必死で答える。
よだれの糸が二人の隙間を埋める。
顔中を優しく触り、激しいキスを繰り返す。

お互いの渇きを潤すように。
お互いが待ちきれないように。

「レン・・・・」

首筋をなぞるようにゆっくりとレン先輩の親指が降りて行く。
その跡を唇がなぞるように降りて行く。
あごの下をなめられて思わず目をつぶる。

「はぁぁ・・・・ぁ・・・あああ・・・ぁぁ・・」

「明日になったらすべて忘れろ」

少しゆがんだ顔で小さな声で言う。

うん。うん・・・・
ちゃんと忘れるから。
ちゃんと忘れるから。

今だけ。今だけでいいから。
私を愛して。

その手で
その舌で
その目で
私を愛してください。


ちゃんと忘れるから。



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