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銀の木洩れ日亭へようこそ
第3章 魔法を嫌う森
難しい顔をして押し黙ったままの目の前の青年に、ルチアは頬杖を突いてふっと柔らかな笑みを漏らした。
「出ていけと言ってるわけじゃない。君がここにいたいと思うなら、気が済むまでいていいんだよ。とりあえず、もう一晩休んで考えてみたら」
ジークの胸中を知ってか知らでか、その言葉にほんの少し肩の力を抜いて俯いた彼に、ルチアは目を細める。
と。玄関の向こうから馬の低い嘶きが二人の耳に飛び込んできた。
それを追うように微かに聞こえてくる、草むらを踏みしだくいくつかの足音。
途端にジークの顔に緊張がみなぎる。
一方ルチアは、ウキウキと靴を鳴らして踊るように玄関に歩み寄った。
「お客さんかな」
ガチャリと音を立てて重い樫の扉が開いた。
「出ていけと言ってるわけじゃない。君がここにいたいと思うなら、気が済むまでいていいんだよ。とりあえず、もう一晩休んで考えてみたら」
ジークの胸中を知ってか知らでか、その言葉にほんの少し肩の力を抜いて俯いた彼に、ルチアは目を細める。
と。玄関の向こうから馬の低い嘶きが二人の耳に飛び込んできた。
それを追うように微かに聞こえてくる、草むらを踏みしだくいくつかの足音。
途端にジークの顔に緊張がみなぎる。
一方ルチアは、ウキウキと靴を鳴らして踊るように玄関に歩み寄った。
「お客さんかな」
ガチャリと音を立てて重い樫の扉が開いた。