この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
銀の木洩れ日亭へようこそ
第4章 お客さま
「いらっしゃい!薬?それとも宿?」
ルチアに促されて中に入ってきたのは二人。それぞれ旅装に剣を佩いている。
ジークは極度の緊張の中、男達の肩章に素早く視線を走らせる。
輝く星に交差する長剣の徽章。
自国のものではないことを確認し、ともかく浮かせかけた腰を落ち着けた。
だが、あれは北方隣国シュトラールの騎士団章。
それは彼を安堵させるには至らず、ジークは油断なく男達の様子を探る。
筋骨隆々の壮年の男はジークよりも長身で、白金の髪を短く刈り込んでいる。
もう一人の小柄な男は、一歩下がったところで影のように佇んでいる。
深く被った頭巾の合間から覗く瞳がいやに鋭いのが印象的だった。
ジークのことには目もくれず、彼らは宿の主人の声に機嫌よく答えていた。
「二人だ、簡単な飯とベッドと・・・」
壮年の男がルチアの全身を眺め、彼女の腰を抱き寄せた。
「アンタはいくらだ?」
ルチアに促されて中に入ってきたのは二人。それぞれ旅装に剣を佩いている。
ジークは極度の緊張の中、男達の肩章に素早く視線を走らせる。
輝く星に交差する長剣の徽章。
自国のものではないことを確認し、ともかく浮かせかけた腰を落ち着けた。
だが、あれは北方隣国シュトラールの騎士団章。
それは彼を安堵させるには至らず、ジークは油断なく男達の様子を探る。
筋骨隆々の壮年の男はジークよりも長身で、白金の髪を短く刈り込んでいる。
もう一人の小柄な男は、一歩下がったところで影のように佇んでいる。
深く被った頭巾の合間から覗く瞳がいやに鋭いのが印象的だった。
ジークのことには目もくれず、彼らは宿の主人の声に機嫌よく答えていた。
「二人だ、簡単な飯とベッドと・・・」
壮年の男がルチアの全身を眺め、彼女の腰を抱き寄せた。
「アンタはいくらだ?」