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可愛いヒモの育て方。
第5章 熱

 麻人の目が、呆れかえったように細められる。

「……何よその顔」
「だって、なんか妙に真面目な顔で溜めるから、もっと重要なことかと思ったんです」
「私にとっては重要なのっ」

 麻人は少しの間考えこんでいた。

「AVは……観ないっすね。本も全然。基本動画かな、タダだし」

 そりゃ、今の時代はそうだよなーと思う。ネットを開けば無料動画なんて溢れ返ってるんだから。

「どういう系のをよく観るの?」
「うーん。あんま、これってのないっすねー。その時の気分で決めたり、女の子可愛いかったらそれにしちゃうかな。あと、変な企画もののとか」
「企画もの?」
「たまにあるじゃないっすか。おかしなの。実写でやるには無理があるやつとか、どう観てもネタだろってのとか」

 確かに。私も何度か、明らかにこれ抜くために作られてないだろっていうエロ動画を観たことがあった。パンツを膝まで下ろされて、学園生活を送っている女子高生達の日常をひたすら映してるだけのヤツとか、いろいろ。

「そういう企画もので興奮するの?」
「いや、あんまり。時々暇つぶしに観てるだけ」
「へー」
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