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可愛いヒモの育て方。
第4章 ○○のオモチャ屋さん
「なんか、可愛いペットみたいな。たまにすごく可愛がりたくなるし、いじめたくなる」
「……酷い仕打ちね」
友梨香の歪んだ性癖が心配よ、なんて言って、ドリンクを汲みに席を立った。
私も残りの烏龍茶を飲み干し、彩乃にコップを渡す。
「コーラで」
「はいはい」
彼女が戻ってくるまでの間、考えた。私の性癖は、そんなに歪んでいるのだろうか。私からしたら、彩乃が『染まらない』ことの方が、ずっと不思議なことのように思える。
「付き合いたいって思わないの? その子彼女いらないんだっけ?」
「いらないって。まあ、麻人が彼女を欲しがってたとしても、私は別にいいかなー。付き合いたいとは思わないよ」
コーラに口をつけた。ぴりぴりとした炭酸が、喉を落ちていく。
彩乃からの視線が、若干痛くなる。私は慌てて付け加えた。
「ほら、自分好みのイケメン見かけたからって、いきなり付き合いたいとは思わないでしょ?」
「そうね」
「ヤリてー! って思うことはあるけど」
「……それもないわ。そもそも麻人くんは、いきなり見つけたイケメンじゃないでしょ」
「そうだけど」