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かわいい狼くん
第11章 闇の中
ドン!
心は力一杯春樹を突き飛ばし
ドアの方へと走る
だが躓いてしまい
その場に倒れ込んだ
「逃げないでよ…
痛いことなんてしないから…」
上に跨がり
片手で簡単に手の動きを封じられる
『お願いっ…やめて…』
目に涙を溜め、懇願するが
そんな顔も春樹を煽るだけでしかなかった
「いいねぇ。
その顔すっごくそそるよ…」
獲物を捉えた鷹のように鋭く光る目…
心は恐怖から目が離せずにいた
顎を掴まれ
ゆっくりと近付いてくる春樹
『…や…だ……っ』
絞り出した言葉も虚しく
唇が触れた…