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第13章 悲しみの欲

ある日、リビングで読書をしていると
瑠璃が学校から帰ってきた



『お兄ちゃん、瑠璃ね〜
クラスの男の子に告白されちゃった！』



「へぇ〜よかったね」


俺は目線は本のまま、返事をした


『……』



正直考えたくもなかった…
嫉妬で狂いそうだった…


いくら考えないようにしていても
瑠璃を想う気持ちは
落ち着くどころか強くなるだけだった…


そんな事を知りもしない彼女
きっと告白された事で
頬を紅らめ、女の顔をしているんだろう…


ふと視線を瑠璃に向けると
切な気に歪んだ顔で俯いていた


瑠璃の初めて見せる表情に
春樹の胸は締め付けられる…


なんで…お前がそんな顔するんだよ…