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かわいい狼くん
第2章 ライバル
放課後になり、彰斗は群がる女子達を
適当に相手してやっと中庭へ着いた



しばらく待っていると
向こうから歩いてくる心を見て
パァッと笑顔になる…

だがその笑顔も一瞬にして曇る


柊が心の元へと走ってきたのだ



『ごめんねー!遅くなっちゃって…』



「大丈夫、僕もさっき来たとこだから!
立花さん帰りも一緒…なんだ?」



「居たら悪いのかよ…」


何故かわからないピリピリとした空気を
心も感じとっていた



『しゅ、柊くんも途中まで帰り道一緒だもんね!じゃあ帰ろー!』


彰斗は渋々歩きだした


帰り道楽しそうに今日の晩ご飯の話をしている
2人を見て、柊は不機嫌だった


『柊くん…?どうしたの?具合でも悪い?』



ムスッとしている顔を
具合が悪いと勘違いする心

スッと心の手が柊の手に伸びる


『うーん…熱はないみたいだけどぉ…』


っ…!///


「ね、熱なんかねーよ!///」


『えー?でもなんだか顔も赤いけど…』


「なんでもねーって///」


そんな2人の様子を黙って見ていた彰斗は
思いついたようにニヤリと笑う






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