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かわいい狼くん
第15章 再会


「…で?
なんでいきなりこっちに来たんだ?」


授業中、ボソっと問いかける彰斗に


「だから、2人に会いにって言ったでしょ?」


「わかってんだよ。理由があるんだろ?」



目を向けたアルは少し間を置きふっと笑った



「心の記憶を…戻すためだよ?」



「っ…?!何言ってっ…」



「ん?嫌なの?」



「そんなのっ…心が…」



俯きながらグッと手を握る
するとアルが溜め息をはく…


「心がつらいだけだって…そう言いたいの?
違うでしょ。
自分が不安なだけだろ…?」


「ちがっ…!」


声を上げた瞬間…
周りから視線が集まる


「ん?どしたー桜井
なにか違うかったか?」


先生は不思議な顔をする


「や、なんでもないです…すみません。」


ちゃんと集中しろー?と
また授業が再開された…


「でも…」

アルが静かに口を開く


「心の記憶が戻るのも…時間の問題かもね。
心自身が思い出そうとしてる。」


「っ…!」



心……

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