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かわいい狼くん
第16章 幼い記憶


しばらく睨み合っていると、
また別の声がした




「どうしたのかな?
ここは皆の公園だよ?仲良く遊びましょうね」


彰斗とアルは声がした方を振り向く



そこには柔らかい栗色の長い髪の
女の人がニッコリ笑って立っていた


ガキ大将達は、大人が来たことに
慌てて帰って行った


「ふふ…僕たち怖かったね。
もう大丈夫だよ」


「ありがとうございます…」


アルが頭を下げ
慌てて彰斗も頭を下げる


「あらぁ!ふふ…いいのいいの!
公園は皆で遊ぶ場所なんだし、気にしないで」



すると遠くから
誰かが走ってくる


彰斗とアルはその子を見て
一瞬時間が止まった……






『ママー!見てぇ!
お花の冠作れたの〜!』


そう言いながら
女の子は作った冠を頭に乗せて
ニッコリ笑ってみせる



その姿はまるで、天使だった……



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