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かわいい狼くん
第16章 幼い記憶
「こ、ココちゃん!」
『なぁに?』
ギュっと手を握り俯いたままの彰斗の顔を
首を傾げて覗き込む
するとバッと顔を上げると
心の手を握る
彰斗の顔は真っ赤だった
『あきちゃん?』
「ココちゃん!
大きくなったら、僕とけっこんしよっ…?」
『けっこん…?』
いきなりの言葉に
キョトンとする心
すると今まで黙って見ていたアルが
心のもう片方の手を握る
「だーめ。
心は僕とけっこんするんだよ…ね?」
優しく微笑みながら言ったアルに
彰斗は大きく口を開く
「だ、ダメだよ!
僕が先に言ったんだから!」
「そんなの関係ないんだよ?」
手を握ったまま言い合う2人に
心は困ったように笑う
『あの、けっこんって…なぁに?』
「「え…」」
その瞬間、2人は心の方を見て固まった