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かわいい狼くん
第18章 動き出す時間
何日か経ったある日の夜、
心はいつも通り夕飯の片付けをしていた
《ガシャーン‼︎》
『あ…!コップが』
やっちゃったぁ〜
最近本当ドジばっかりだ私…
「大丈夫?」
物音を聞いてアルがキッチンを覗きこむ
『あ…アルくん。
ごめんね!大丈…つっ…!』
あ…手……
「切れてるね…ちょっと見せて?」
すると心の体がフワっと浮く
『わわわっ…!
ア、アルくん!?///』
「破片があるといけないから、移動しよう」
そしてそっとソファに下ろしてくれた…
「しみるかもしれないけど、我慢してね」
そう言って切れた指を手当てしてくれた。
絆創膏を貼り終え、
アルは心の手をそっと膝の上に乗せてくれた
『ありがとう!
ごめんね、最近ボーっとしちゃって…』
「そうだね、何かあった?
僕でよければ話して?」
心配そうに顔を覗きこむ
真っ直ぐな瞳がぶつかった
心はぎゅっとスカートを握って俯いた