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かわいい狼くん
第6章 意地悪な狼くん


『ねぇ…沙羅ちゃん、やだよ〜』



「なぁに言ってんの!
お泊まり会って言えばお決まりでしょ!」



沙羅はホラー映画のDVDを持って
ニヤリと笑う


「お泊まり会ってお前…
小学生かよ」


「うっさい!」



そう言いながら
沙羅はセットする



『ふえぇ…怖いの嫌い』



心は昔から怖いのが苦手だった



涙ぐむ心の頭をポンポンと撫でられ
心が見上げると
優しく微笑む彰斗がいた


「ココ、大丈夫だよ!
僕がいるからね!」



「よしっ!準備おっけー♪」


沙羅の声とともに
映画が始まった…



音がなる度に、ビクンと
身体を揺らす心



『ひゃあっ…!』


大きな音と怖い映像がながれ、
心は咄嗟に隣にいる沙羅に抱きつく


「ぅおっ…!///」


すると明らかに沙羅とは違う声が聞こえ
心は抱きついたまま見上げる
するとそこには柊がいた



『あ!ご、ごめんね!
沙羅ちゃんかと思って…』


「あ、いや大丈夫…///」



すると突然後ろから身体を抱きしめられる


『はわっ///』


「ココ、こうしてると怖くないよー?」



あ、彰斗くんっ…///
沙羅ちゃんも柊くんも居るのに~///



ニヤリと笑って
柊を見る彰斗…



「っ…!」


こいつっ…


いや、ただ心が怖がってるから
やってるだけだ…
あいつは弟だ…なんもねぇ…


柊は気持ちを落ち着かせようと
自分に言い聞かせる



しかし、2人の様子が気になり
映画どころではなかった…


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