この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
羽のある生物・羽の無い女
第2章 夢幻の底辺にて
宣伝してたから、空気清浄機も買った。つけっ放しだ。モーターの音が耳障りだ。
部屋の換気扇も回しっぱなしだ。どっちも耳障りだけど、慣れた。
たしか去年からずっとつけっ放しだ。案外故障しないものだ。
止めると、静か過ぎて気持ちが悪くなる。だから止められない。
タバコに火をつけた。吸い込んだ。
味もわからない。ただの習慣だ。
しいていえば、ライターをこする音だけは一瞬、心地よい。
テレビが、ニュースをたれ流しはじめた。
もう、午後10時になるようだ。面倒くさい。
ジャージと下着を脱いで、裸身にハーブオイルを塗る。
エッセンシャルオイルの成分が何だったか、忘れた。
たしか身近なものだ。その気になれば、家の庭先の樹木から採れると思う。
でも買ったほうが早い。このオイルも、宣伝してたから買った。
オイルの事も知らないし、世界の仕組みも知らない。
夫の機嫌のとりかたも、子供の育て方も知らない。
知らないし、興味も無い。
部屋の換気扇も回しっぱなしだ。どっちも耳障りだけど、慣れた。
たしか去年からずっとつけっ放しだ。案外故障しないものだ。
止めると、静か過ぎて気持ちが悪くなる。だから止められない。
タバコに火をつけた。吸い込んだ。
味もわからない。ただの習慣だ。
しいていえば、ライターをこする音だけは一瞬、心地よい。
テレビが、ニュースをたれ流しはじめた。
もう、午後10時になるようだ。面倒くさい。
ジャージと下着を脱いで、裸身にハーブオイルを塗る。
エッセンシャルオイルの成分が何だったか、忘れた。
たしか身近なものだ。その気になれば、家の庭先の樹木から採れると思う。
でも買ったほうが早い。このオイルも、宣伝してたから買った。
オイルの事も知らないし、世界の仕組みも知らない。
夫の機嫌のとりかたも、子供の育て方も知らない。
知らないし、興味も無い。