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~散花~
第8章 摩羅
歩きすぎてくたくただった。
それでも玉蘭は、松風殿に帰るといつものように昼の禊を優先した。
今日は呂栢がいなかったので、片手で水を注ぎつつ、もう片方で手際よく、皮の裏まで念入りに洗った。
「終わりました」
露台の椅子に腰掛けた玲利の前に、脚を広げて立つ。
玲利は丁寧に玉蘭の陰唇をめくり、洗い残しがないかチェックしてくれる。
これも習慣だった。
その間、玉蘭は午前中の出来事を玲利に話した。17人が廟堂に残されたくだりで、玲利の表情が引き締まった。