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~散花~
第18章 折檻
皇太后の高笑いが御殿の奥へ消えていく。
(陛下は……?)
秀瑛の姿を探す。
秀瑛は露台に佇み、しばらく玉蘭を見下ろしていた。
しかしやがて、ふっと視線をそらすと母親の後を追いかけて行ってしまう。
玉蘭は絶望した。
強まる雨足の中、玉蘭の手足を縛る縄が解かれる。
鍼も抜かれた。
しかし轡は外されない。
心身ともにボロボロの玉蘭は、内官によって今度はうつ伏せに一畳台へ押さえつけられた。
後ろから太監が近づいてくる。
その手には、鞭。
「んんー…!!」
玉蘭の悲鳴は誰にも届かなかった。
18章 完