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~散花~
第4章  禊

しどろもどろの玉蘭に、玲利は眉をひそめた。

「もしかして、あなた。自分の陰を見たことがないの?」

「……」

こくん、と小さく頷いた。

玲利が大袈裟に天井を仰ぐ。

「呆れた。もう、ほんとに仕方のない子ね。いいわ、こちらへいらっしゃい」

やおら立ち上がり玉蘭の手を引くと、素足のまま壺庭へ降り立った。



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