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~散花~
第47章 魔物の栖
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「まず、申し上げます」
御簾の向こうで、医官は蛇に睨まれた蛙のようにひれ伏していた。
声が震えている。
それだけでもう、報告の内容が禍々しいものなのだと判ってしまう。
「昨日の、お妃さまの吐瀉物に致死性の毒となるものは含まれておりませんでした。念のため、内廷大膳課の食材・調味料等もすべて調査いたしましたが、そちらも、何ら毒が盛られたような形跡は見られませんでした」
「そう……」
疑わしげに玲利は相槌を打った。
「しかしながら…」
医官の報告は続く。
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