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迷路・・・Ver.K
第8章 甘い空間
さっき
部屋から逃げるように
帰ろうとしたときの
マシロとは
別人のような顔をしていた



少し

カメラを見る時と
同じような

生きた瞳で

俺を見ていた




ふと

マシロに
はじめてシャッターを
切った瞬間を

思い出した




つい


食い入るように
みてしまう


瞳だ。







「さて・・

遅くなったな」





「あ、はい

私・・そろそろ
帰ります」





「送るか?」





「いえ、大丈夫です」





「じゃあ・・気をつけて
帰れよ?


明日は休みだから
ゆっくりして

明後日から
また頼むよ」





「あ、いえ

神島さんこそ
ゆっくりしてください


私なんかより
よほど
働いてるんですから・・


また


明後日から


よろしくお願いします」






「おう」













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