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第9章 駆け引き

「ビールでも飲む？」



そうママに言われた時
マシロが
席に戻ってきた


酒をすすめられてる
俺を見て
マシロが口を挟んだ



「神島さん

私だと・・やっぱり
心配ですか？」




「ん？どうしたの？
マシロちゃん」




「私が送って行くから
飲んでもいいですよって
言ってるんですけど・・

ユウヤさんじゃないと
やっぱり
不安なのかな・・と思って（苦笑）」




「そんなことないんじゃない？

マシロちゃんは
女の子にしては
チカラもあるし」




「でも・・

今日は飲みたいって言って
私を誘ってくれたのに
神島さん
飲まないから・・・」



と、マシロが
少し沈んだ顔を見せた




「そうなの？島ちゃん」




「あ・・あぁ

まぁちょっとな
酒飲みたい気分は気分なんだけど・・」




俺は
もう一度

携帯に目をやった




そして



マシロを見ると



少し切なそうな
瞳で
俺をみていた





気にしないで
お酒飲んで下さいって
言ったのに・・・





そんな声が
聞こえそうな瞳だった