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迷路・・・Ver.K
第10章 誘惑
弁当を
半分ほど
食べ終わったころ
マシロが
車から
駆け寄ってきた
「どした?」
マシロに声をかけると
用があるのは
俺じゃなく
ユウヤのようで
ユウヤの顔を
チラッとみた
「ユウヤさん」
「ん?」
「電話、また鳴ってますけど」
車に置いてきた
電話が鳴ったらしい
「あぁ・・ほっといていい」
「でも・・」
ほっとけと
言われたのに
マシロは
引き下がらず
一瞬だけ
俺を見てから
またユウヤに視線を移した
「なんだよ」
「レイさんからみたいですけど」
箸が
とにかく
箸が止まらないように
俺は
必死で
唐揚げを
口にほおばった
動揺を
見られたくなった
「なんでわざわざ
言いにくんだよ」
ユウヤは
そう言って
マシロに
大袈裟な舌打ちをした