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迷路・・・Ver.K
第11章 涙の理由
ハァ・・ハァ・・・ハァ・・ハァ・・
ハァ・・ハァ・・・
足音と
息を吐く声
・・それから・・
鍵が
カシャカシャなる音が
近づく
どんな・・・
どんな顔して
神島さんに
会えばいいんだ・・俺・・・
スタジオの
鍵も持っていない俺は
スタジオの
ドアの前に
座りこんだまま
ずっと
携帯の着信を
見ていた
この
電話に出てしまったら
神島さんの声を
聞いたしまったら
俺
もう
全部
話しちまいそうで
だから
電話には
でられなくて
でも
神島さんからの
電話は
ひっきりなしに
かかってきて
最後には
神島さんからの電話に
出てしまった
ごめん
神島さん
俺
そんな
かっこいい男じゃ
なかったみたいだ