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執事とお嬢様の禁断の模様
第2章 同志
「たまには外もいいけど…それだと話してる内容聞こえちゃうから、
やっぱり一部屋借りるのが一番だね!」


 と、バンザイしながら言う沙耶香。


「まぁ、外に聞こえちゃまずいようなことを話してる私たちも
どうかと思うけどね…」


 私はソファに座ったまま、苦笑い。



 沙耶香とは中学部から一緒だったから、数年前から私は沙耶香と一緒に
お昼を取るのが日課になった。

 孝博さんは沙耶香に言われて下がってるから、
2人で思う存分女子トークができる。


 沙耶香はぼすんっとソファに座ると、私の顔を覗き込んだ。


「ねぇ、ところで浅葱さんとはうまくいってる?」

「えっ…!?」


 ソファに座るなり女子トークを始めた沙耶香に、
私はうっかりお弁当箱を落としそうになった。


「大丈夫?」

「うん…」

「ならよかった。ね、ね、どうなの? 気になる~」


 沙耶香は興味津々の目で、私を見てくる。

 その目…ちょっと、苦手かも……


「どうにも…えっと…まだ、キスどまりで……
抱き締めるのと、キスしかされたことないんだってば……」


 私がしどろもどろに答えると、沙耶香はすごく残念そうな顔をした。


「ええ~…そうなの? 浅葱さん、妃奈浬を早く押し倒しちゃえばいいのに…」

「えっ!? そ、そんな大胆なっ…」


 私は少しその場面を想像して、勝手に1人で赤面した。
 そして自分のアソコがうずいたのがわかり、さらに耳まで熱くなった。

 沙耶香は可愛い顔して意外と大胆なことを言う。

 見た目は長い黒髪で、大人しそうなのに…


「え? それとも、妃奈浬が浅葱さん押し倒す?」

「ええっ!?!?!」


 沙耶香はきょとんとして、とんでもないことを言い出した。

 そのとき私は、本当にお弁当食べてなくてよかった…と本気で思った。

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