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執事とお嬢様の禁断の模様
第6章 真相
…妃奈浬……
その安らかなる寝顔に、私の心は揺れる。
このときが楽しいほど、安らかなほど…
胸が切なさに締めつけられる。
……もう、嘘はついているじゃないか…
妃奈浬が小さい頃から、
ずっと…嘘はつき続けてきたはず。
<……お母様や、お父様がいなくなっても…
ずっと、一緒にいてくれる?>
<…もちろんです。私は、妃奈浬お嬢様と
いつでも一緒ですよ。いつでも…おそばにいます>
妃奈浬を見つめながら、顔を歪める私。
そう、昔からずっと……
運命は、決まっていたというのに。
私はまた、妃奈浬に嘘をついた……―――