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執事とお嬢様の禁断の模様
第6章 真相



「えっ…今日も…浅葱、帰ってこないの……?」




 外はいいお天気の朝。


 私は佐奈さんから秀一はまだ
帰ってきていないということを聞いて、愕然とした。




「ええ、残念ながらまだ……
恐らく今日中には、戻られないかと……」



 佐奈さんは申し訳なさそうに私を見ている。



「…そっか……」




 一応形だけ笑うが、
本当は寂しさで胸はいっぱいだ。



 結局私は今日も少し熱があったので、
念のため学校を休むことになった。



 菜摘先生に会いたくないから
その方が私にとってはいいのだが、
勉強のこともあるし…


 なにより昨日からずっと秀一の
帰ってくる日を心待ちにして、
それを楽しみにしていたのに、
まだ帰ってきていないというのはきつい。


 それに、今日中には帰れそうにないなんて……


 風邪だから少しセンチメンタルに
なっているのかもしれないが、
なんだか泣きたくなってきた。



 多分感傷的になって赤いであろう
顔を隠すために、顔まで布団をかぶる。


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