この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
執事とお嬢様の禁断の模様
第1章 遅刻しますよ
するとそれは、浅葱の手だということがわかった。


<あ、浅…葱……?>

<………>


浅葱は優しく微笑みながら、黙って私の頭をなでる。


<こ、子ども扱いしないでっ……>


本当は嬉しいのに、やっぱり素直になれない私。
手をはたこうかとも思ったけど、今度はそれができなかった。


浅葱の包み込むような優しい手と、瞳のせいで。



しばらくそのままなでられていると、自然に涙が出てきた。


<うっ……>


目から涙が流れ落ちる。

私は堰が切れたように、しゃっくりをあげながら再び泣きだした。


<…っね、ねぇっ…な、なん…で死んじゃったのっ?
いっぱい思い出作りたかっ……たのにっ……わ、私がっ、悪いの?
いっぱ…い…わがまっ、ま言った…か、ら?
にっ…にんじん、残したっ、から?
ね、ぇ…なんでっ…なの?>

<…妃奈浬お嬢様のせいではありませんよ。
お嬢様のお父様お母様は……不幸な事故で亡くなられたのです。
だから、決してお嬢様のせいではありません。誰のせいでもないのですよ>

<…っ……ひっく…っ…でも…でもっ…やだよっ
…ふ、2人…と、もっ…わた、しをおい、てっ…し、死んじゃった…っ>


浅葱は私のまとまらない話にも、耳を傾けてくれた。
ただそっと、優しく頭をなでてくれた。

私は浅葱にすがって、泣いた。


<つら、い…よ…あさ、ぎ…った、たす、けて…
私、ひ、ひとり、に…ひとりに、なっちゃった…ひっく>

<……独りでは、ありませんよ>

<……え?>
/366ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ