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執事とお嬢様の禁断の模様
第1章 遅刻しますよ



「……ふぅ」


 浅葱は自分の分の食事を取りに行ったふりをして、
妃奈浬の目から逃れられるドアの反対側で、顔を赤らめながらため息をついた。


「……妃奈浬お嬢様…あれは、反則です……」



―ずるいのは私ではなく、あなたの方ですよ…――



 そう言う浅葱の顔には、妃奈浬への愛情が溢れていた。



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