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第1章 碧竜の過去

翡翠はパオロを見定める様な顔をしたが、すぐにまた穏やかな表情へと戻った｡

｢はい､今度はもう少しお土産でも持ってきます｡｣
屈託の無い笑顔を浮かべ､パオロは翡翠に鍾乳洞の入口まで送り届けられた｡
パオロは村へたどり着くと、村の入口に金の髪にみつあみのあどけなさを残した少女が駆け寄ってきた｡

｢もう！パオロがはぐれたって村の男の人達が騒がしかったのよ！｣

物凄い剣幕だが、この少女、ステラにいつも料理をご馳走になっているパオロは弱かった｡

｢ステラ、ごめん…｣

ちらりとステラの顔色をパオロは伺い見る｡
幼馴染みでもあるステラは、どこか危なっかしいパオロを心配しているのだった｡

｢無事だったから良いわ｡さぁ、ご飯にしましょ？｣