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マネキンなカノジョ
第2章 カノジョとランジェリー
 
 ゆっくりと立てた膝を左右に離していった。

 開いていく脚の前には、屈んだ先輩の姿。


…うぅ……
ホントに……何の確認……?


 先輩の視線が、開いていく脚の間に突き刺さってくる。

 恥ずかしさに、指先を折り曲げた右手を口に当てて横を向く。

「ほら、明日香ちゃん。アイツの為なんだからさ」

 脚の動きがいつの間にか止まっていた。

 その声に促されて、再び脚を左右へと開いていった。

 耳まで赤くなっているのが分かるくらいに顔が熱い。

 恥ずかしさに負けそうになるが、アイツの為と言われると止められない。

「ほぉ。明日香ちゃんのM字開脚見れるとはねぇ」

「…そういうの……言わなくても………」

 完全にパカッと開いた両脚。

 白のショーツを纏った股間に、先輩の視線が突き刺さっているのをはっきりと感じる。


…もしかしたら……周りのビルからも………


 一段と恥ずかしさが募って、口元を隠した右手の指先を唇で挟む。

「でも、格好はこれでもなぁ…」

 数十センチも離れていない所から聞こえる、先輩の不満げな声。

「…な、なに…?」

 恥ずかしさに耐えながら、脚の間に屈み込んだ先輩に問い掛けると、眉間に皺を寄せた表情を見せてきた。
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