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マネキンなカノジョ
第5章 カノジョとお使い
 
「…風よ…風…」

 何事も無かった事で、自分に言い聞かせる。

 それでも恐怖心は残っていた。

 小さいハンドタオルでカラダを拭く。

 キョロキョロと辺りを見回し、人影が無いのを確認する。

 大丈夫だと分かればシャワー室の布を開け放ち、屋外に裸を晒す。


…誰も居ない…誰も居ない…誰も居ない………


 思い込みながら、ブラウスを羽織る。

 焦る余り、ボタンが嵌められないもどかしさ。

「…ふぅ…」

 それでも何とかおっぱいを布地で隠せた事に安堵する。

 しかし、溜息を吐いてる場合じゃなかった。

 依然、ワレメは剥き出しの儘。

 慌ててスカートを履く。

「…はぁ……」

 今度こそ、落ち着いて溜息を吐き出す。

「…あ……」

 ノーブラ・ノーパンは変わっていない事に気付いた。

 それでも、さっきまでと比べたら、肌と髪のベタベタは余り感じなくなっていた。

「…暗いし…ベストあるし……大丈夫……だよね…」

 おっぱいが生地と擦れて、再びえっちな気分にならないかどうかだけ心配だった。


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