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マネキンなカノジョ
第6章 カノジョと砂浜
案の定だった。
「あの海の家じゃあね…」
畳半分くらいのスペースに、小さい棚が一つだけ。
外とは薄い板で仕切られただけで、屋根は半透明の波板で出来ていた。
「まぁ、着替えるだけだし…」
隣に入った明日香の衣擦れの音が聞こえる。
「壁…薄すぎでしょ…」
思わず苦笑。
しかし、呆れている場合じゃなかった。
バッグの中から新しい水着を取り出す。
「明日香には負けるけど……」
Tシャツとショートパンツを脱いでいく。
頭に明日香の挑発的な肉体が浮かぶ。
次いで、今は何だか気不味くなってるアイツの顔。
「アタシだって…」
ブラとショーツも脱いで気合いを入れる。
「…どうしたの?」
薄い壁越しに明日香の声が聞こえる。
はたと気付けば、思わず仁王立ちになっていた。
明日香の声で我に返る。
ふと蘇った明日香の家での入浴。
「な、何でもないわよっ」
またアソコまで見えてるかと思ったら、恥ずかしさが顔を熱くさせる。
慌てて棚に置いた水着を手に取った。