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マネキンなカノジョ
第2章 カノジョとランジェリー
 
「…此処…?」

 目の前には間口が狭く古びたビル。

 ピンク色の明かりを点した看板に書かれている店名と、メモにある店名は同じだった。

 ビルの路地に面した木製の扉には、細いモザイクがかかったガラスがあるだけで、中の様子は分からない。

 余りの怪しい雰囲気に、ドキドキと胸の鼓動が早くなる。

 扉の豪華に飾られた把っ手に腕を伸ばすが、躊躇って引き戻す。

「…行けって言われたしね…」

 数分間、腕を伸ばしたり縮めたりと繰り返したが、埒が明かないと覚悟を決める。

 古い扉には不釣り合いな把っ手をギュッと掴んで一息に開けた。

 扉がキィィィ…と言う軋んだ音をたてて開くと、路地とは正反対に明るい店内が視界に飛び込んだ。

 ゆっくりとその空間に脚を踏み入れる。

 ビルの間口の狭さに相俟って狭いながらも奥行きはある店内。

 扉から数歩進んでから見回すと、壁に沿って天井までの高い棚が並んでいた。

 その一段一段には小さな紙の箱が陳列されてあり、その一つを何気なく手にした時だった。

「いらっしゃい。こんな所に綺麗な女の人の客とは珍しいけど、話は聞いてるよ」

 突然掛けられた声に、体をビクッと震わせる。

 恐る恐る声の方を向いて軽く会釈をすれば、口髭を蓄えた声の主は店の奥へと踵を返した。

「こっちだから、着いて来て」
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