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マネキンなカノジョ
第6章 カノジョと砂浜
ハラリと落ちかけたビキニを慌てて両腕で押さえる。
「きゃあとか、可愛い声出すねぇ」
「な、何するのよっ!!」
背後に立つ男をキッと睨み付ける。
「何って…。決まってんじゃん?」
ニヤニヤした表情に、両腕で胸を隠しながら鳥肌を立たせる。
「ふ、ふざけないでよねっ!」
「ミナちゃんの強気なトコも好きだけどさぁ…。
あの時のエロ顔も好きなんだよなぁ」
怒鳴る声にも、男は全く動じていない。
そればかりか、耳に息を吹き掛けるように顔を近付けて話す。
「ちょっとおっ。離れなさいよねっ」
密着しているように見えそうな立ち位置。
万が一にもアイツに見られたらと思うと、早く離れたかった。
「そんな邪険にしなくてもさぁ…。
もう、ミナちゃんが離れなくなるかもよ?」
「ば、ばっかじゃないのっ!?
何でアタシがっ」
言っている意味が分からなかった。
それでも、男はニヤニヤした表情を止めない。
「だってさぁ…」
男の手が海水の中に沈んだ。
「えっ!? ちょ、ちょっとおっ!」
腰の辺りに感じた感覚。
それがあっという間に無くなった次の瞬間。
「ほぉら…。どうする?」
股間に感じていた水着の感覚。
腰骨の辺りで結んでいた紐の感触。
それが無くなっていた。