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マネキンなカノジョ
第6章 カノジョと砂浜
 
「え? ちょ……何よ………」

 腰の両脇で結ぶだけの水着。

 それが解ければ、陸上ならハラリと落ちるだけだった。

 しかし、今は流れのある海中。

 落ちるはずの水着は、海流に流される。

 眩い陽射しで海面は煌めいている。

 そんな海面から一度海中に潜れば、露わにされた下半身が存在する。

「な、何て事すんのよっ!?」

 閉じるのが遅かった太腿をピタッと合わせて怒鳴る。

 左腕だけで胸を隠しながら、右手を海水に突っ込む。

 海流に任せてアソコの毛が揺らめいている。

「…っ……」

 掌に直接感じるアソコの感触に顔が熱くなって、体が強張ってくる。

 海中とは言え、明るい昼間からアソコを丸出しにされた姿。

 上半身も腕で胸を隠しているだけ。

 昼間の海で、殆ど全裸に近い姿にされた事に身動きがとれない。

「ミナちゃん、イヤらしい恰好になったねぇ」

 背後から男が耳元で囁く。

「ふ、ふざけないでよっ!?」

 必死に胸とアソコを隠す。

 周りの人の反応が気になって、視線だけを周りに向ける。

「助けを求めたって無駄だよ?」

 見計らったように言葉を吐く男。

 その言葉通り、近くに人影はなかった。

 たまに近くを人が通り過ぎても、素知らぬふりで過ぎ去っていく。

「どいつもこいつも、面倒な事は嫌なんだろうけどね」

 ニヤニヤした表情をしているのが想像出来る軽い声。

「ひゃっ…」

 不意に腰を掴まれて、引き寄せられた事に声が洩れる。

「俺もうさぁ…。ミナちゃんのスケベな体見たら……」
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