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マネキンなカノジョ
第6章 カノジョと砂浜
ドキッと胸が跳ねる。
…やば……やり過ぎた…か…?
手を明日香ちゃんの水着の下に突っ込んだ儘、体が強張る。
視界の片隅には、野次馬たちがそそくさと居なくなる姿が飛び込む。
中には怯えている表情もチラホラと見受ける。
…ヤバいヤバいヤバい…
何だか…えっらいヤバい気がしてきた………
手を戻せない程に強張る体。
背中に感じる威圧感がハンパない。
「あぁん? 聞いてんのか、アンちゃんよぉ?」
他のヤツであってくれと不意に思ったが、やはりこっちに向かってきている気配。
「え…えっと…。あの………」
仕方なく口を開く。
「こっち向けや、アンちゃん」
どすの利いた声に、体がビクッと反応する。
…ぜ、絶対カタギじゃねぇよぉっ……
心の中で泣きが入る。
体全体で振り返る。
「…あ…あぁ…んっ……」
明日香ちゃんの水着に手を突っ込んだ儘だった。
…こ、ここでそんな声ぇぇぇっ………
明日香ちゃんの甘い声に、ギュッと目を瞑る。
「てめぇ、いつまで手ぇ突っ込んでんだゴラァッ!」
「ひ、ひいっ!」
怒声に手をサッと抜き取る。
体がガタガタと震えて止まらない。
閉じた目を開けられない。
熱い砂の上で、思わず正座の姿勢になっていた。